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第14話 要塞の門は、もう破れない

last update publish date: 2026-09-22 14:34:11

第14話 要塞の門は、もう破れない

鈍い衝撃音が、吹雪に閉ざされた夜へ響いた。

拓斗が全身の力を込めて振り下ろしたバールは、入口を塞ぐ防爆扉の中央へ激突し、手応えのない金属音とともに跳ね返った。厚い手袋をしていても衝撃を殺しきれなかったらしく、拓斗は顔をしかめて右手を振ったが、扉の表面には目立った傷すらついていない。

それでも、今さら引き下がれば、自分の言葉がただの虚勢だったと認めることになる。拓斗は四人の視線を意識しながらバールを握り直し、再び防爆扉へ打ちつけた。

「一発や二発で壊れるわけないだろ。こういう扉は、同じ場所を何度も叩けば必ず歪むんだ。蝶番か錠の周りを集中的に狙えば、そのうち隙間ができる。恋は工事業者に金を払っただけで、自分で仕組みを知っているわけじゃない。中で震えながら、俺たちが諦めるのを待ってるだけだ」

拓斗は自分に言い聞かせるように話しながら、三度目の一撃を振り下ろした。

その言葉を、防爆扉の内側にいる恋は監視用マイクを通して聞いていた。

入口に設置された扉は、一般住宅用の防犯扉とは構造からして違う。表面だけを厚い鋼板にした見かけ倒しの代物ではなく、複層鋼板と耐衝
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